転職時には要注意!税優遇で人気の確定拠出年金
確定拠出年金(日本版401K)とは、加入者本人が運用方法を決め、
その運用実績によって将来受け取る年金額が決まるという年金制度。
転職先に積立金を持ち運べることなどが特徴で企業側も退職給付債務の
リスクを回避できるメリットがある。
加入者も企業型と個人型合わせて200万人突破と着実に増加している。
人気を集める要因として税制上の優遇措置も見逃せない。
企業型の場合、企業の拠出する金額は全額損金になる。運用の際には、
年金資産の積立残高に対して一定割合で課税される特別法人課税が
平成19年度まで凍結されている。
また、加入者が給付金を受け取る際には、一時金での受取りは退職所得
控除を、年金での受取りは公的年金等控除を適用できる。
加入者が増加する一方で、転職する際に加入している企業型を個人型に
切替えたり、国民年金基金連合会に移したりする必要があるにもかかわ
らず、自動的に継続できるものと勘違いしてそのまま放置している
ケースも多くみられるようになった。
確定拠出年金制度を導入した企業は、制度の概要、金融商品の仕組み、
投資の基礎知識などの情報提供や投資教育を行う義務があるが転職時
までは面倒を見切れないのが現状。
画期的な年金制度を上手に活用するには加入者自身の自覚が必要になりそうだ。
コラム提供 藤井税務会計事務所
このページの内容は 2006年9月9日 のものです。
作成: 2006年9月9日
更新: 2006年9月9日
カテゴリ: 税コラム